高橋正樹 | Masaki Takahashi
2024-01-24
目次
この記事を共有する

前回まで機器組み立て・ソフトウェアの実装を終え、動作確認後に現地に出荷します。

機器構成を変更

 ラズベリーパイ・モニターが一体化された”reTerminal DM”の搭載予定でしたが、ラズベリーパイとモニターは別々のものを使うことになりました。これに伴い、機器・配線、固定方法や配線経路などを修正していきます。従来レストランで使用いただいている旧モデルに戻し、上部の筐体の中にラズベリーパイを格納することとしました。出荷期日リミットギリギリまでKeigan社内で動作確認し、解体・梱包・出荷を行いました。

現場でのネットワーク構築

 弊社出荷の翌日には、現地(半田市立病院さま)に機体が到着。機体を組み立て、ネットワーク構築、機器同士の接続確認と、作業を進めていきました。病院内のWi-Fiネットワークも使用させていただけるとのことでしたが、今回は持参したポケットWi-Fiを使用して、KeiganALI・ラズベリーパイ・タブレット機器にそれぞれ固定IPアドレスを割り振り、ネットワークを構築することにしました。

走行準備とテスト

 続いて”マップデータ”の作成・編集・走行ルート設定作業へと作業を進めていきます。今回は、“入院説明窓口”と“エレベーターホール”の2か所を往復する経路です。往復動作するとてもシンプルな経路なのですが、病院内の待合エリアや正面玄関、そして救急患者のベッドが往来する通路も含まれます。交差点で一旦停止する、廊下の右側(あるいは左側)に経路をとるなど、細かな設定が必要になります。

 KeiganALIは、走行中にロボット前方に障害物があると、迂回して自律走行する”座標移動”モード、その場で停止し障害物が取り除かれ経路が確保されたのちに走行を再開する”経路移動”モードがあります。これらの2モードを使い分けて、経路や動作を決めていきました。

いよいよ実証

ほぼ事前の準備を完了しました。明日から2日間の社会実証に臨みます。

愛知県下の病院関係者のみなさま、来院の方々、マスコミ関係者の方々も見えられるとのこと。多くの方々にロボットを間近で触れていただきます。

KeiganALI・病院向けサービスロボット開発③  前 ⇔ 次 KeiganALI・病院向けサービスロボット開発⑤

この記事を書いた人


約20年間、電機メーカーで生産システムの開発、新規事業・新工場の立ち上げに従事。
先進的なロボット開発と伝統的なモノづくりを融合し、新たなムーブメントを起こすべく、2022年からKeiganで活動。
ロボットシステムの導入や営業活動を主に担当。自身の専門分野の幅を広げ深掘りしながら、技術ブログを執筆中。

高橋正樹 | Masaki Takahashi