高橋正樹 | Masaki Takahashi
2024-02-13
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 今回は、前回に説明しましたAMRやシューターがどのように動き、搬送システムとして機能するのか、動作フローについて説明します。

動作フロー

図の水色の矢印の動線、以下の9ステップを踏んでワークが搬送されていきます。

1.搬送ワークが受け取ったAMR1が、指定の位置へ自律走行します。この動作をフローのスタートとします。

2.この地点でAMR1は、台車を自動的に切り離します。また、台車と自動で連結も可能です。以下では、台車と連結された後の動作フローを説明します。

3.台車と連結されたAMR1が、シューター1の投入位置へ自律走行します。投入位置への停止時はライントレース機能を用います。

4.AMR1の昇降部が上昇することでコンベヤが傾斜し、搬送ワークが自重でコロコン上を滑りてシューター1へ乗り移ります。搬送ワークは、シューター1のストッパピン1の位置で静止します。

5.シューター1の在荷センサ1とAMR到着センサ1がともにONすると、ストッパピン1が下降し、搬送ワークの規制が外れるため自重で滑り、AMR2へ乗り移ります。

6.AMR2へ搬送ワークが乗り移ると、ワーク有無検知センサがONします。

これにより、AMR2が走行を開始し、シューター2の投入位置へ自律走行します。

投入位置への停止時はライントレース機能を用います。

7.AMR2の昇降ユニットが、シューター2の投入高さまで上昇します。

高さセンサが、シューター2のドグを検知することで、高さを検出します。

8.AMR2の搬送ローラーによって、搬送ワークを送り出されシューター2へ乗り移ります。

9.シューター2の在荷センサ2とAMR到着センサ2がともにONするとストッパピン2が下降し、搬送ワークがフローコロコンベヤを自重で滑り、KeiganALI1へ乗り移ります。

これらのフローを繰り返し、搬送ワークを循環させていきます。

さて次回は、これらのシステムを検討する際の工夫した点、設計上の留意点をまとめていきます。

KeiganALI・搬送システム開発①  前 ⇔ 次 KeiganALI・搬送システム開発③

この記事を書いた人


約20年間、電機メーカーで生産システムの開発、新規事業・新工場の立ち上げに従事。
先進的なロボット開発と伝統的なモノづくりを融合し、新たなムーブメントを起こすべく、2022年からKeiganで活動。
ロボットシステムの導入や営業活動を主に担当。自身の専門分野の幅を広げ深掘りしながら、技術ブログを執筆中。

高橋正樹 | Masaki Takahashi